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Pithecanthropus Erectus / The Charlie Mingus Jazz Workshop 【Used Vinyl】
¥2,600
Pithecanthropus Erectus / The Charlie Mingus Jazz Workshop Atlantic 1237 / 1956 タイトルは「直立猿人」。人類が二本足で立ち上がった瞬間の話だ。 ミンガスはそれを、音楽で再現しようとした。起源から、誕生から、まだ名前のない何かが立ち上がるところから。冒頭の不協和音が鳴り始めたとき、これは不快なのか快感なのか、しばらく判断がつかない。それでいい。 コーヒーもそうだ。最初の一口が、苦いのか旨いのか、わからないときがある。 マンデリンG1の深煎り。インドネシアの土から来た豆で、スパイシーで、アーシーで、どこか原始的な味がする。文明の話ではない。もっと前の話だ。このレコードに合っている。
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Eric Dolphy / Last Date LP Mercury【Used Vinyl】
¥3,500
1964年6月2日、オランダのヒルフェルサム。その27日後、エリック・ドルフィーはベルリンで死んだ。36歳だった。 このアルバムが「ラスト・デイト」と名付けられたのは、そういう事情による。録音当日、ドルフィーはそのことを知らなかった。ミシャ・メンゲルベルクのトリオと、招待客だけの小さな部屋で演奏した。終演後、ドルフィーはトリオのメンバーに手紙を書いた。またいつか一緒にやろう、と。その手紙がドラマーのハン・ベニンクに届いたのは、ドルフィーの死から二日後だった。 フルート、バスクラリネット、アルトサックス。ドルフィーは三本の楽器を持ち替えながら演奏した。"You Don't Know What Love Is"では、フルートとボウイングされたベースだけが鳴る。それが人間の声に聴こえる瞬間がある。アルバムの最後、"Miss Ann"が終わった後、ドルフィーの声が録音されている。「音楽は、聴き終わったら空気の中に消える。二度と捕まえられない」と彼は言った。 それが、最後の言葉になった。 ペアリングコーヒーはマンデリンG1。深煎りの奥に、消えていく何かの気配がある。
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The Eminent Jay Jay Johnson Volume 1 【Used Vinyl】
¥5,500
The Eminent Jay Jay Johnson Volume 1 Blue Note 1505 / 1953 トロンボーンがここまで速く動けるとは、知らなかった。JJジョンソンはビバップをトロンボーンに持ち込んだ。誰もできないと思っていたことを、ただやった。クリフォード・ブラウンが横にいる。若いミンガスが下を支えている。全員、急いでいる。急いでいるのに、ちっとも雑ではない。コーヒーが届く前に、A面が終わった。ペアリングはmemento。記憶という意味のブレンドは中深煎りでバランスがいい。速さの中に軸がある、このアルバムに似ている。
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CONCIERTO / JIM HALL 【Used Vinyl】
¥2,200
ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」をジャズで演奏する、というのは大きな賭けだった。 ジム・ホールはその賭けに、静かに勝った。フルアコースティックのギターは温かく、しかしコードが展開するたびに鋭くなる。チェット・ベイカーがいる。ポール・デスモンドがいる。豪華という言葉が似合わない人たちが、豪華に集まっている。 一曲目が終わったとき、コーヒーに手をつけるのを忘れていた。 Pairing Coffee:YIRGACHEFFE ARICHA。深煎りの奥に華やかさがある。静かなのに、遠くまで届く。
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Sam Gendel & Sam Wilkes – The Doober【USED VINYL】
¥4,400
C-メロディーサックスとフェンダーPベース。それだけだ。 サム・ゲンデルとサム・ウィルクスは2018年から一緒にやっている。「Saxofone and Bass Guitar」シリーズの三枚目がこれだ。ジョニ・ミッチェルの”The Circle Game”があり、ミクロス・ロージャの”Ben Hur”があり、ラハサーン・ローランド・カークの”Sweet Fire”がある。全部、二人だけで演奏している。余計なものを足す気がない、ということがよくわかる。 日本とロサンゼルスで録音した。2022年から2023年にかけて。スタジオが違えば、音が違う。その違いを消そうとしていない。 曲が終わると、次が始まる。長い曲もある。“MILTON SUITE”は八分ある。ミルトン・ナシメントへのオマージュだ。サンバとも、ジャズとも、少し違う場所に着地する。 ペアリングはWOTE KONGA。浅煎り、軽く、しかし奥に何かがある。二人の関係に、少し似ている。
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Satin Doll - Sam Gendel 【USED Vinyl】
¥4,200
サックスが溶けている。 そう感じる瞬間が、このアルバムのどこかに必ずある。旋律はある。しかしその輪郭が、少しずつ崩れていく。デューク・エリントンの”Satin Doll”、チャールズ・ミンガスの”Goodbye Pork Pie Hat”、マイルス・デイヴィスの”Freddie Freeloader”。誰もが知っているスタンダード曲が、ゲンデルの手を通ると、別の何かになって出てくる。原型は残っている。しかし夢の中で聴くような、輪郭がぼやけた何かだ。 録音は2日半で終わった。三人が同じ部屋にいた。ヘッドフォンなし、クリックトラックなし、Abletonなし。赤いランプが点いて、演奏して、止まる。次へ進む。そういう作り方だ。“Afro Blue”は友人の結婚披露宴でそのまま演奏したライブ録音で、リハーサルも打ち合わせもなかった。それでもあの音になった。 ゲンデルはサックスをただの金属の塊だと言った。でも正しい形に曲げられた金属だ、とも言った。このアルバムを聴くと、その意味が少しわかる気がする。楽器を愛しているのに、楽器に縛られていない。 ジャズと呼んでもいい。しかしジャズセクションに置くには少し違う、とPitchforkは書いた。その感覚は正しい。 コーヒーはYIRGACHEFFE ARICHAがいい。深煎りの奥に、花のような華やかさがある。このアルバムもそうだ。スタンダードという深みの奥に、別の光が宿っている。
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AE-30 - Sam Gendel 【USED Vinyl】SEALED
¥5,500
楽器は一本だけだ。Roland AE-30、デジタル・ウィンド・インストゥルメント。見た目はサックスに似ている。しかし中に入っているのは、ブラスセクション全体だ。フルートにも、チェロにも、尺八にも、ドラムキットにもなる。指づかいはサックスのままで、出てくる音は別の何かだ。サム・ゲンデルはそれを持って、アイスランドへ行った。2021年の夏、映像作家のマルセラ・シトリノヴィッチと一緒に。溶岩原と氷河と、風の音しかない場所で、ひとりで吹いた。ビクトールという地元の救助隊員が、改造したランドクルーザーで人が入れない場所まで連れていった。録音した。それがこのアルバムだ。15曲、全部で20分ちょっと。一曲が短い。一分のものもある。しかし短いからといって軽いわけではない。スケッチ、とも呼べる。しかしスケッチの中に、その場所でなければ出てこなかった何かが入っている。"NATURE BOY"を氷河の前で演奏した、とゲンデルは言っている。そうでなければあの音にはならなかった、ということが、聴けばわかる。ジャズかどうかという問いは、このアルバムには似合わない。アンビエントとも少し違う。ジョン・ハッセルの名前が浮かぶ人もいるだろう。しかしゲンデルはゲンデルだ。ロサンゼルスのサックス奏者が、アイスランドの風景の中で、デジタル楽器と格闘した記録。それ以上でも以下でもない。 コーヒーは冷め切っている、アルバムが終わっていた。 似合うコーヒーは一体なんだろう。記憶を意味するmementoというブレンドだ。
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Harbie Hancock Maiden Voyage 【USED Vinyl】
¥2,200
海を見たことがない人が、海の音楽を作ったとは思わない。 1965年、ハンコックはまだアコースティックにいた。電気が来る前の、最後の静けさのようなアルバムだ。"Dolphin Dance"が始まると、音符と音符のあいだに空白があることに気づく。その空白が、全部の意味を持っている。 コーヒーを一口飲んで、もう一度聴いた。 Pairing CoffeeはWOTE KONGA。アーモンドの後に花の気配がある。端正な外見の下に、何かが宿っているものだ。
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DJANGO - MODERN JAZZ QUARTET 【Used Vinyl】
¥2,200
タイトル曲「Django」は、1953年に死んだギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトへの追悼だ。作曲したのはピアニストのジョン・ルイス。しかし音楽は悲しくない。静かで、端正で、どこか遠い場所を見ている。 モダン・ジャズ・カルテットは四人だ。ミルト・ジャクソンのヴァイブラハープ、ジョン・ルイスのピアノ、パーシー・ヒースのベース、ケニー・クラークのドラム。騒がしくない。主張しすぎない。それでいて、誰一人いなくなったら成立しない音楽だ。 タキシードを着てコンサートホールで演奏するジャズ、と言われた。批判する人もいた。しかしルイスはバッハを愛していた。その愛が、ジャズの語法と静かにぶつかっている。 コーヒーはYIRGACHEFFE ARICHAがいい。深煎りの奥に、花の気配がある。端正な外見の下に、何かが宿っているものだ。
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Herbie Mann – Herbie Mann At The Village Gate【USED Vinyl】
¥1,940
コーヒーが冷めるまでの時間に、何かを考えようとして、何も考えられなかった。そういう午後がある。 Herbie Mann – At The Village Gate Atlantic SD 1380 / 1962 1961年11月、Village Gate。Herbie Mannはフルートを持って、三曲だけ吹いた。それで十分だった。"Comin' Home Baby"、"Summertime"、"It Ain't Necessarily So"。最後の一曲は二十分つづく。長いとは思わない。コンガが鳴りやまないから。 アフロ・キューバンとボサノヴァとハードバップ。どれでもある、どれでもない。ジャンルというのは、後から人間が貼るラベルだ。音楽はその前から、ただ鳴っている。 カップを持ち上げると、もうぬるかった。 Paring Coffee あえてのマンデリン。スパイシーに、エキゾチックに。
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Wynton Kelly - Kelly Blue 【USED Vinyl】
¥1,850
月曜の朝に聴くべきではない。もっと気持ちが楽なときに聴いてほしい。 ケリーのピアノはブルースをそのまま弾く。悲しいふりをしない。楽しいふりもしない。ただ揺れる。ポール・チェンバースのベースが底で鳴り、ジミー・コブのドラムが後ろから押す。ナット・アダレイのコルネットが、少しだけ明るい方向を指している。 カップを両手で包んで、窓の外を見た。特に何もなかった。 Pairing CoffeeはWOTE KONGA。浅煎り、柑橘、切れ味がいい。ブルースの重さを、少し軽くしてくれる。
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Coleman Hawkins Night Hawk【USED Vinyl】
¥1,940
テナーサックスが二本ある。 ホーキンスは56歳。ロックジョーは38歳。師匠と弟子、という言い方は正確ではないが、ロックジョーがホーキンスを尊敬していたことは、音を聴けばわかる。二人は競っているが、壊し合っていない。 夜の録音だと思う。昼の音ではない。 コーヒーはYIRGACHEFFE ARICHAを選んだ。エチオピアの深煎り。深いところから来る苦みがある。甘くない。しかし嫌ではない。ホーキンスのテナーに、少し似ている。
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JAZZ PIANO CLASSICS ON BLUE NOTE 【USED Vinyl】
¥2,530
名盤を集めた編集盤というのは、本来なら手抜きだ。しかしこれは違う。 バド・パウエル、セロニアス・モンク、ホレス・シルバー。それぞれが全く異なる言語でピアノを弾いている。同じ楽器とは思えない。ブルーノートというレーベルがいかに多様な人間を抱えていたか、この一枚でわかる。 Pairing Coffee:memento。エチオピア、インドネシア、ホンジュラス。個性がぶつかり合い、味わいが重なる。コーヒーも、音楽も。
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John Coates Jr. Alone and Live at the Deer Head【USED Vinyl】
¥2,200
ペンシルバニア州の小さな町に、Deer Headというジャズクラブがある。John Coates Jr.は生涯その町を離れなかった。 ピアノは一台。観客がいる。録音がある。それだけだ。余計なものが何もない分、音のひとつひとつが妙にくっきり聴こえる。有名ではない。しかし、忘れられない。 そういう人間が、どこにでも一人はいる。コーヒーを淹れながら、それが誰だったか考えた。 Pairing Coffee:MANDHELING G1。深緑色のような香り、スパイシーで甘い。町の奥にひっそりある何かに、似ている。
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Curtis Fuller - Blues-ette 【USED Vinyl】
¥2,400
トロンボーンというのは、重い楽器だ。音が低く、動きが遅い。少なくとも、そう思われている。カーティス・フラーはそれを否定しない。ただ、重さを使って別のことをする。"Five Spot After Dark"が始まると、ベニー・ゴルソンのテナーサックスとフラーのトロンボーンが、ほぼ同じ速さで動いている。重さと速さが共存している。それが不思議で、しばらく聴き続けてしまう。1959年5月21日、ルディ・ヴァン・ゲルダーのスタジオ。一日で録音した。トミー・フラナガンのピアノが、全体をそっと持ち上げている。ジミー・ギャリソンのベースが、底で静かに鳴っている。後にコルトレーンのバンドに入る二人が、この日はフラーの後ろにいる。AllMusicは4.5点をつけて「リラックスしたハードバップの名盤。これなしに本格的なジャズコレクションは語れない」と書いた。大げさではない。コーヒーはMANDHELING G1がいい。深く、スパイシーで、しかし底に甘さがある。フラーのトロンボーンの音と、少し似ている。
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Stan Getz – Stan Getz Quartets【USED Vinyl】
¥2,350
スタン・ゲッツのテナーは、湿っていない。 クールジャズと呼ばれるものの多くは、どこかひんやりして人を遠ざけるような感触がある。ゲッツは違う。冷静だが、近い。バップのフレーズを息を切らさずに吹く。余裕があるのに、緊張感が消えない。 コーヒーの湯気が、静かに消えた。 スタンゲッツにはエチオピアが似合う。浅くても、深くても。WOTE KONGAの切れ味、紅茶のような軽さ。ゲッツのテナーに似た、涼しい後味だ。
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The Jimmy Giuffre 3 【USED Vinyl】
¥2,400
音が少ない。 ジミー・ジュフリー、ジム・ホール、ラルフ・ペーニャ。三人しかいない。ドラムもない。ピアノもない。それでも音楽は成立する。音が少ないから、一音一音の重さがちゃんとわかる。 "The Train and the River"を聴いてほしい。川が見える。列車が通る。コーヒーの香りがそこにある、気がした。 Pairing Coffee:memento。深煎り、バランスがいい、主張しすぎない。音の少ない空間に、静かに溶ける。
福井県公安委員会許可第 521130011322 号
道具商
memento 株式会社

