Wes Montgomery – Goin’ Out Of My Head 【USED VINYL】
¥2,200
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ウェス・モンゴメリーは親指でギターを弾いた。
ピックを使わなかった。だから音が柔らかい。角が立たない。しかしオクターブ奏法が始まると、その柔らかさの奥に何か固いものがあることがわかる。甘いのに、芯がある。
このアルバムはオリヴァー・ネルソンが編曲したブラスとウッドウィンドが後ろにいる。ウェスのギターは、その大きな音の塊の中で、一本だけ違う温度を持っている。"O Morro"ではボサノヴァのリズムがゆっくり揺れて、"Naptown Blues"ではインディアナポリスの空気が匂う。ウェスは1923年にその街で生まれた。
コーヒーが冷める前に、A面が終わった。
Pairing Coffee:WOTE KONGA。浅煎り、軽く、柑橘の後味。ウェスのギターの温度に、少し似ている。
ウェス・モンゴメリーは1923年インディアナポリス生まれのギタリストだ。独学で、19歳から演奏を始めた。ピックを使わず親指で弾くスタイルは、隣人に迷惑をかけないよう夜中に弱音で練習したことから生まれたとも言われている。
このアルバムは1965年12月の録音で、オリヴァー・ネルソンがアレンジと指揮を担当したヴァーヴ時代の一枚だ。ウェスのヴァーヴ時代の作品の中で、オリヴァー・ネルソンとの組み合わせはとりわけ相性がいい。ネルソンのブラスとウッドウィンドによるアレンジは骨格がしっかりしていて、ウェスのギターが際立つ空間をきちんと残している。
タイトル曲はラニー・クリスチャンとリトル・アンソニー&インペリアルズが流行らせたポップ・ソング。しかしウェスの手にかかると、それがどこからどう聴いてもジャズだ。"O Morro"はアントニオ・カルロス・ジョビンのボサノヴァ。"Naptown Blues"はウェス自身のブルース——ナップタウンはインディアナポリスの俗称だ。"Chim Chim Cheree"はメリー・ポピンズの主題歌だが、3拍子で演奏されている。
ルディ・ヴァン・ゲルダーのスタジオで録音された。音が良い。
リヴァーサイド時代の小編成ジャズから、大きな音楽へ移行していく途中の一枚だ。しかしウェスはその中でも、ウェスのままだ。
Condition
プレス情報
日本盤/日本グラモフォン株式会社製造(Nippon Grammophon Co., Ltd.)
レーベル:グレイ地に白文字のヴァーヴ・デザイン(SMVシリーズ)
Runout刻印:SMV-1063A(Side A)
盤質 VG+
全体的に良好。再生に影響するキズなし。軽微な拭きスレあり。針跳びなし。
ジャケット VG
経年変化によるヤケあり。上部に軽微なスレあり。左下コーナーにわずかな傷みあり。全体的な状態は良好。
info
レーベル:Verve Records(原盤 V6-8642)/ SMV-1063(日本盤)
フォーマット:LP, Album, Stereo, 33⅓ RPM
国:日本盤
製造:Nippon Grammophon Co., Ltd., Japan
発売元:日本グラモフォン株式会社
録音:1965年12月7日・8日・22日、Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ
定価:¥1,800
解説:本多俊夫
収録曲
Side A
1. Goin' Out Of My Head 2:45(Randazzo-Weinstein)
2. O Morro 4:45(Jobim-deMoraes)
3. Boss City 3:05(Montgomery)
4. Chim Chim Cheree 3:45(R.M. & R.B. Sherman)
5. Naptown Blues 3:05(Montgomery)
Side B
1. Twisted Blues 4:12(Montgomery)
2. End Of A Love Affair 3:44(Redding)
3. It Was A Very Good Year 3:42(Drake)
4. Golden Earrings 5:10(Livingston-Evans-Young)
Personnel
Wes Montgomery – guitar
Oliver Nelson – arranger, conductor
Trumpet:Jimmy Cleveland, Ray Crisband, Quentin Jackson, Danny Moore, Tony Studd
Saxophone / Flute:Inglish Holvin, Bob Ashton, その他
Piano:Roger Kellaway(一部ハービー・ハンコック)
Bass:George Duvivier
Drums:Grady Tate(一部Mel Lewis)
Congas:Candido
Production
Producer:Creed Taylor
Engineer:Rudy Van Gelder
Arrangement & Conductor:Oliver Nelson
Label:Verve Records(原盤)/ 日本グラモフォン(日本盤)
— 国内盤ライナーノーツ要約 —
文:本多俊夫
日本盤のタイトルは「メロディック・スタイル」。ウェスのギターの特徴であるオクターブ奏法を、バンド・アンサンブルのリード・ヴォイスとして活用し、ビッグバンドに引き上げることを試みた一枚であると解説している。その四つの要点として、バンド・アンサンブルのリード・ヴォイスとしての活用、ウェス・モンゴメリー自身の感覚で演奏できるストレート・メロディーの活用、リズム・セクションとのバランス、オーケストラの中でのアドリブの活用が挙げられている。
ウェス・モンゴメリーは1923年3月6日インディアナ州インディアナポリス生まれ。チャーリー・クリスチャンの影響でギターを始め、独学で習得した。兄のモンク・モンゴメリー、バディ・モンゴメリーという音楽家の家系に育ち、地元インディアナポリスの「タフ・バー」で演奏し頭角を現した。19の時から演奏を始め、キャノンボール・アダレイの推薦によりリヴァーサイドと契約、インクレディブルなギター奏者として注目された。
各収録曲については、"Goin' Out Of My Head"がリトル・アンソニー&インペリアルズの1964年のヒット曲で、ウェスのオクターブ奏法が映えること、"O Morro"がボサノヴァ作家アントニオ・カルロス・ジョビンの作品でサンバのリズムが心地よいこと、"Boss City"がラテン・フィーリングとラテン・リズムを融合させたウェス自身の曲であること、"Chim Chim Cheree"が1964年度アカデミー主題歌を獲得した「メリー・ポピンズ」の曲で3拍子で演奏されていること、"Naptown Blues"がウェス下ろしのブルースでドラムとブラス・セクションの掛け合いから単純なブルース・メロディーへ展開すること、B面の"Twisted Blues"がウェスの有名なオリジナルでオリヴァー・ネルソンがフル・サイズのジャンプ・ナンバーに仕立てたこと、"End Of A Love Affair"がエドワード・C・レディングの作品でウェスのバラード・プレイが聴けること、"It Was A Very Good Year"がフランク・シナトラの名唱でも知られるベリー・スロー調でウェスのフィンガリング・ワークが美しいこと、"Golden Earrings"がヴィクター・ヤングの映画主題曲でウェスのオクターブ奏法と弦楽のユニゾンが特徴的であることが述べられている。
福井県公安委員会許可第 521130011322 号
道具商
memento 株式会社

