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Miles Davis / Bitches Brew LP 2枚組 US盤【USED Vinyl】
¥4,400
黒い渦だ。ジャケットを開けば、そこにはもう秩序というものがない。マティ・クラーワインの絵が、燃える花と割れた横顔を並べて、何かの儀式を予告している。1969年、8月。ニューヨークのスタジオで、マイルスは楽器を減らすかわりに、楽器の数を増やした。エレクトリックピアノが三台。ベースが二本。ドラムが二人。もう誰にも制御できない密林を、あえて作った。 テオ・マセロの編集鋏が、その密林に道をつけた。切って、貼って、また切って。ジャズという言葉がもう追いつかない音楽が、そこに生まれた。ロックでもファンクでもアフリカでもない。全部でありながら、全部を裏切っている。 このアルバムには、MANDHELING G1を合わせる。重厚で、ダークで、土の匂いを引きずる豆だ。すっきりとは終わらない。喉の奥に、いつまでも居座る苦みがある。Bitches Brewも同じだ。聴き終えても、しばらく体の中で渦を巻いている。
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Makaya McCraven / In These Times【USED Vinyl】
¥5,000
恵比寿のブルーノートプレイスでマカヤの演奏を聴いたことがある。大きいアフロヘア、とてつもないグルーヴ。Big Smaileで終演後に握手した。 マカヤ・マクレイヴンは自分を「ビート・サイエンティスト」と呼ぶ。ドラマーでありながら、演奏を終わらせた後に本当の仕事が始まる男だ。生演奏をサンプリングし、切り貼りし、もう一度組み立て直す。ジャズが即興の一回性を神格化してきた歴史に対して、この男は録音物を粘土のように扱うことで別の答えを出した。 変拍子の作曲群と、大編成オーケストラのアレンジと、エディット主体のビートミュージック。三つの異なる時間軸が同じ盤の上で衝突する。過去と現在と未来が、境界線を破って混ざり合う。タイトル曲にはスタッズ・ターケルのラジオ・アーカイブからの音声が使われている。シカゴという街の記憶ごと、この作品には練り込まれている。 この一枚には、GAYO OLDを合わせる。クラシックであり、革新的だ。古びているのに現代にある。そういうものを愛している。
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Sam Gendel & Antonia Cytrynowicz / Live A Little 【Used Vinyl】
¥3,800
録音するつもりなどなかった。ある夏の午後、裏庭で即興に歌い出した少女の声を、サム・ゲンデルはとっさにスマホで拾った。それだけの出来事だったはずが、後になってシンセ、ドラムマシン、ギター、サックス、ベースを重ねて一曲に仕立て直したところから、この奇妙な共作が始まった。 アントニア・シトリノヴィッチ、当時11歳。パートナーの妹という、音楽的な血縁でも師弟関係でもない、ただそこに居合わせただけの関係性。音楽教育を受けたことのない子供の即興を、百戦錬磨のミュージシャンがそのまま音源として成立させてしまう胆力。10曲すべてがワンテイクの即興、その場で生まれてその場で消えるはずだった歌が、ここに焼き付けられている。 「考える前に体が動く」というやり方でしか自分は音楽を作れない、とゲンデルは語っている。子供の直感と、キャリアを積んだ演奏家の直感が、対等な高さで向き合う瞬間があるとすれば、これがその記録だ。 この一枚には、WOTE KONGAを合わせる。淡く、浅く、カーテンから漏れる光のように揺らいでいる。
福井県公安委員会許可第 521130011322 号
道具商
memento 株式会社

