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Herb Ellis & Joe Pass / Seven, Come Eleven 【USED Vinyl】

¥1,800

残り1点

International shipping available

1973年7月29日、カリフォルニア州コンコード。夏の夜。六千人の耳。

ステージに二本のギターが並んだ。ハーブ・エリスとジョー・パス。どちらもオスカー・ピーターソン・トリオの出身。片方が先を弾けば、片方が追う。追われた方が今度は先に立つ。競っているのか、遊んでいるのか、聴いている側にはわからない。たぶん本人たちにもわからない。

ライナーにこんなやりとりが載っている。ハーブが言う。「今の曲は "Seven Come Eleven" だ」。ジョーが返す。「いや、あれは "Fast" だ」。

速い。それだけの話だ。理屈はいらない。

背後にレイ・ブラウンのベースとジェイク・ハンナのドラム。この二人は必要なときにしか音を出さない。前に出ない。前に出ないことで、二本のギターを本物のカルテットにしている。名脇役とはそういうものだ。

スタジオでは絶対に録れない音がある。客の熱、演者の軽口、その場でしか生まれない電気。これはその記録だ。針を落とせば、あの夏の夜が戻ってくる。

──── COFFEE PAIRING ────

YIRGACHEFFE ARICHA

ナチュラルの長い余韻と、熟成したワインのような味わいがある。二本のギターが弾き交わすような、この盤の快活さにちょうど合う。

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『Seven, Come Eleven』は、ジャズ・ギターの名手ハーブ・エリスとジョー・パスによる1973年7月29日のライブ録音だ。会場はカリフォルニア州コンコード・ブルバード・パーク、コンコード・サマー・フェスティバル。この音源はコンコード・ジャズ・レーベルの出発点となった記念すべき一枚でもある。

二人はともにオスカー・ピーターソン・トリオを経たギタリスト。エリス=パスのデュオは活動期間が短く、公の場に出た機会も少ない。それゆえこのライブ記録は貴重だ。通常はエリスがリードを取り、パスがリズムを刻む。数コーラスの後に役割が入れ替わる。そして特に調子の良い夜には、ブラウンとハンナを一旦下げ、二本のギターだけで自由な応酬に入る。表題曲「Seven Come Eleven」のギター・インタープレイは、ジャズ史に残る名演として知られる。

リズム・セクションはレイ・ブラウン(b)とジェイク・ハンナ(ds)。ブラウンのベースは「In A Mellotone」で短いジャズ演奏の教科書のように動き、二本のギターを支える。派手に主張せず、必要なときだけ前に出るその佇まいが、このカルテットに本物の一体感を与えている。

収録はエリントンの「In A Mellotone」「Prelude To A Kiss」「Perdido」、そして表題曲や「Concord Blues」など全7曲。プロデュースはコンコード・ジャズ創設者カール・ジェファーソン。ライナーはサンフランシスコのジャズ評論家フィリップ・エルウッド。

本品はEpic / CBS-Sonyによる日本盤。ツインギター・ジャズの決定盤であり、コンコード・レーベルの原点。

Condition

盤 (Media): VG+
ジャケット (Sleeve): VG

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■ 盤面 (Vinyl) — VG+
Side A / Side B ともに光沢良好。深いスクラッチは見当たらない。経年相応のヘアライン(細かな薄スレ)がうっすらある程度。レーベル面(Epic オレンジラベル)も汚れ・書き込みなく良好。
デッドワックス:ECPN 57A1

■ ジャケット (Jacket) — VG
表面:緑基調の印刷・光沢とも良好。上部・角にわずかな擦れ、経年のヤケ。
裏面:経年によるシミ(フォクシング/茶色い斑点)が全体的に散見される。テキスト・写真の視認性に問題はない。
背・角:リングウェアは軽微。シームスプリット(継ぎ目の裂け)は現状確認できない。

※コンディション評価はあくまで主観による。中古品・経年品であることを理解のうえ、写真もあわせて判断のこと。

info


アーティスト:Herb Ellis & Joe Pass(ハーブ・エリス&ジョー・パス)
参加:Jake Hanna(ds)、Ray Brown(b)
タイトル:Seven, Come Eleven
サブタイトル:From Their Live Performance At The Concord Summer Festival
レーベル:Epic / CBS・ソニー(日本盤)
原盤:Concord Jazz CJ-2
カタログ番号:ECPN-57
フォーマット:LP, Album, Stereo
回転数:33 1/3 rpm
録音:1973年7月29日、Concord Boulevard Park, Concord, California(ライブ)
発売:1974年(日本盤)
デッドワックス:ECPN 57A1
製造:CBS/SONY INC.(Tokyo Japan)

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Side One
1. In A Mellotone ………… 6:36 (Edward Kennedy Ellington)
2. Seven Come Eleven ………… 4:36 (Benny Goodman, Charlie Christian)
3. Prelude To A Kiss ………… 5:20 (Duke Ellington, Irving Gordon, Irving Mills)
4. Perdido ………… 4:51 (Juan Tizol, Hans Lengsfelder, Ervin M. Drake)

Side Two
1. I'm Confessin' (That I Love You) ………… 4:59 (Doc Dougherty, Ellis Reynolds)
2. Easy Living ………… 4:08 (Ralph Rainger, Leo Robin)
3. Concord Blues ………… 8:10 (Herb Ellis)

※Side One-2 の作者表記はジャケットでは Erroll Garner とあるが、実際の「Seven Come Eleven」は Benny Goodman / Charlie Christian の作。出品時は現物のジャケット/レーベル表記に合わせること。

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Herb Ellis — guitar
Joe Pass — guitar
Ray Brown — bass
Jake Hanna — drums

Produced by Concord Jazz(Carl E. Jefferson)
Recording, Remix and Mastering Engineer: Phil Edwards
Liner Notes: Philip Elwood
Cover Photography: Richard Hixson


「レコードは音楽か?」——エルウッドはこの問いから書き出す。答えはイエスであり、同時にレコードはひとつの出来事の記録でもある、と。

近頃のLPには技術的傑作が溢れている。演奏の輝き、エンジニアリングの創意、巧みなミキシング。だが技術が発達するほど、スピーカーから出てくる音は没個性的になっていく。近年高く評価される録音の中には、一度も一緒に演奏したことのない「アンサンブル」——奏者が互いに顔を合わせることもなく、大陸の反対側のスタジオで各自のトラックをマスターテープに重ねたもの——さえある。そうした録音では、音楽が最初に人間と触れ合うのは、それが我々の耳に届く瞬間だ。

だが本盤は違う。ハーブ・エリス、ジョー・パス、レイ・ブラウン、ジェイク・ハンナがこのコンコード・ジャズ録音で奏でた音楽は、1973年7月29日のあの素晴らしい夜、コンコード・ジャズ・フェスティバルのステージから六千人の耳へと流れ出す前に、まず演奏者たちの心の中で人間と触れ合っていた。


スタジオでは、音楽的出来事の感覚——群衆の興奮、演者の何気ない言葉、熱狂的な聴衆の反応がスター・ソロイストに注ぎ込む楽器のエネルギー——を捉えることは絶対にできない。三十二トラックの機材と千時間のミキシングをもってしても、エリス=パス=ブラウン=ハンナのような練達のジャズメンから自然に出てくる音楽は作れない。

エルウッドは「Seven Come Eleven」のギターの流れを「テープに刻まれた最も驚くべき音楽的記録のひとつ」と評する。ブラウンのベースは「In A Mellotone」を短いジャズ演奏の実演講座のように動き、「Chain Gang」から「Little White Lies」まで引用しながら、実に見事だと。なお「Mellotone」の追加パーカッションは、ハーブがギターをボンゴのように叩いて出している。

エリス=パス・デュオは、その短いキャリアの中で登場機会が少なかった。通常はエリスがリード、パスがリズムで始まり、数コーラス後に入れ替わる。特に絶好調の夜(あの七月の夜のように)には、二人はブラウンとハンナを一旦下げ、無伴奏のギター応酬に入る。その無伴奏デュオの終わりと、ライドアウト・コーラスの始まりを告げるのは、いつもレイの豊かなベースだ。

ライナーには演者たちの軽妙なやりとりも記録されている。ハーブが「今の曲は "Seven Come Eleven" だった」と言うと、ジョーが「いや、あの曲の名前は "Fast" だ」と返す。

「Prelude to a Kiss」はジョーのソロによる冒険。一見シンプルに、テーマから曲の核心へと入り込み、三十五年の技巧と直感で数コーラス探索した後、トンネルを抜けるようにレイとジェイクの助けを借りて静かに港へ導く。

「Easy Living」の前には、レイ・ブラウンがホットドッグを注文する声(「マスタード抜き、抜きで」)が入る。それはハーブがビリー・ホリデイで有名なこの曲の名演を終えたちょうどそのとき届いた。レイが一口食べる間もなく、エリスはアップテンポのブルースを蹴り出し——ショウは心地よい「Concord Blues」で幕を閉じる。

コンコード・サマー・フェスティバルの主宰者カール・ジェファーソンは、このセットをこう紹介した。「楽しんで、素晴らしいギターの絡み合いを聴いてくれ」。その絡み合いがどれほど見事なものになるか、彼自身も確信はなかった——だが、聴けばわかる。あの夜を思い出すだけで、関わった全員がいい気分になる、とエルウッドは結ぶ。


「Seven Come Eleven」のスコット・ヤノウ(Allmusic)評:「パスはまもなく巨人として認知されることになるが、この頻繁にエキサイティングなバップ寄りの演奏では、エリスが互角に渡り合っている」。

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