2026/08/06 18:10
THEE COFFEEの7月のPLAYLISTはSTRINGS, BEYOND THE FRET :|| JULY 2026 jazzkissa & roastery #21
THEE COFFEEでは毎月テーマごとのPLAYLISTを作成、毎日、先頭の一曲を追加してinstagramのストーリーズでお知らせしています。
現在進行形のコンテンポラリーなジャズギターの流れをPLAYLISTで追いかけます。
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ジャズにおいてギターは、長らく脇役でした。
ピアノやサックスの陰で伴奏に徹する楽器。その位置を押し広げてきたのは、いつも「フレットの向こう」へ出ようとした者たちです。
日本にその極北がいました。高柳昌行。ギターを旋律の道具ではなく、音響そのものへと解体しました。
フィードバックとノイズで空間を塗り替える「アクション・ダイレクト」は、ジャズという枠すら焼き払う試みは、今もなお、斬新に響きます。
GEZANというバンドがいます。
わたしはかつてバンドマンだった頃、一緒に関西をツアーして回ったことがあります。彼らのファーストデモCDに、アクションダイレクト、高柳昌行へのリスペクトと言及がありました。大変驚きました。
高柳昌行の遺伝子は、世紀を超えて大阪のノイズとパンクロックが渾然一体となった2010年代まで脈々と受け継がれていました。
高柳昌行のその実験は直接的には大友良英へ受け継がれ、ターンテーブル、ノイズ、即興、そしてポップまでを横断し、ギターを楽器ではなく装置として鳴らし続ける現在の証人です。
海の向こうでは、Marc Ribotがトム・ウェイツやJohn Zornと交わりながら、Lower East Sideの轟音を即興に持ち込みました。硬質で、歌を拒まない。
その姿勢は大友のノイズと地続きにあります。
そして現行のシーン。Jeff Parkerはサンプリングとギターの境界を溶かし、シカゴからLAへと現代ジャズの重心を動かしました。
Mary Halvorsonはピッチシフターで音の輪郭をたわませ、NYの最前衛を更新します。
Julian Lageはブルースとロックを呑み込む叙情で、Bill Frisellはアメリカーナと前衛を往復しながら、ジャズギターの精神的支柱であり続けました。
Lionel Louekeはベナンの声とギターを重ね、
Wolfgang MuthspielはECMの静謐のなかで弦の震えをすくいとる。
技巧の誇示ではない。どこまで遠くへ行けるか。彼らに共通するのはその一点です。
ジャンルも国境も、フレットという仕切りさえ越えて、弦はまだ語ろうとしています。
今月は、その現在進行形を一曲ずつ辿っていきます。直火焙煎のコーヒーを淹れて、フレットを超えた弦の向こう側の音を、ゆっくり聴いてみてください。
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STRINGS, BEYOND THE FRET / JULY 2026
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